だらり。

のんびりゲームやってます

BANANA FISH感想というか思ったことパート2

※この記事にはラストの展開やインタビューの内容を含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

 

21話までちょうど観ました。もうね…心臓が耐えられなくて観てられない…普通のアニメだとここから大逆転で主人公は平穏な暮らしを手に入れるでしょう?

 

でもこの作品の場合そうではないから・・・しかもフォックス出てきてからさらにハードになるじゃないですか。もう耐えられないですよね・・・。

読者はもちろんアッシュ・リンクスの人生に寄り添っているわけですから。

英二もですけど。

 

私はDVDを購入して鑑賞しているのですが、ブックレットの声優さんインタビューが大変興味深いなと思いました。

福山さんも斉藤さんも森川さんも原作を読んだことがある•もしくはファンだと回答されていましたよね。

これ本当にすごいことですよね。30年前の少女漫画、、、であるのに斉藤さんは特に私と同じ世代なのに本当に読書が好きなんだなと感心するとともにBANANA FISHという作品が与える影響力の大きさを実感しました。

骨太な絵柄と内容と福山さんが仰っていましたが、その通りですよね。ジャンルとしては何になるんだ・・・?という。

 

一番共感したのが、シン役の千葉翔也さんのインタビューです。英二のすごさを分からないまま読み進めたので理解が追い付かなかったという言葉と、この物語の中でアッシュが生きていたことは事実であるということ。アッシュの最期をよかったとは言えないけど、名作であるということ。

ああ~言いたいことがすべてここに凝縮されている・・と100万回同意しました。理解が追い付かない。この一言に尽きるんですよ。2年間の物語のほんの一部を我々は見ているわけなんですけれども、なんというか、描かれていない間に何が起こっているのか?トラブル続きでピンチばかり、緊迫したシーンが続くことで精神がどんどん疲弊していく・・・もちろん監督が一貫して伝えたかった

「英二とアッシュの絆」はアッシュの行動によく表れていますよ。俺はあいつ(英二)がいないとダメなんだ.. . ! というアッシュのセリフですが、英二がいることでやっと人間らしくいられるってことですよね。

自分の欠けた部分を持っている英二の魂に惹かれたのでしょう。アッシュも持っているものだと思いますけどね。

いろいろ鎧を纏いすぎたせいで失ってしまったと思っているんですかね・・・無差別でころしてるわけでもないし、フォックス戦の前に英二に話していたように、フォックスは人を合法的にあやめるために戦地へ行くが、俺はあっちからやってくるという発言をしていましたね。

ずっと昔から人を手にかけるなんてしたくなかったんですよね。

 

なのに周りがそうはさせてくれなかった。これですよ。主人公に幸せになってほしいと願う読者の気持ちの根底は。

運命に翻弄されながらも抗い続け自由を求めた結末。何よりも欲しかったただ1つの絆を手に入れ幸せだったのかもしれません。

でも死んでしまったら何もかも終わりですよね。

作中では何度もさっさと56せばいいだろとか、英二に手出ししない代わりに自札しろと迫られたら躊躇いなく引き金を引くようなアッシュでしたが、別にあの世へ積極的に逝こうと思っていたわけではないことは明らかです。

確かに大勢の命を奪いました。けれど全て正当防衛といって差し支えないでしょう。

アッシュがやらなければ既にアッシュ自身が英二と出会うとっくの昔に存在しなかったことと思います。

 

何といいますか、もうアッシュって文字を打つだけでももうつらいですね…まだ3話あるので統けて感想書くと思うんですど、すでにめちゃくちゃ気分が落ち込んでいて寝るときも起きたときもどんよりとした気分なので…なんてこった…

 

ブランカ役の森川さんが、あれも一つのハッピーエンドだと回答されてましたが、私はそうかなあ・・・と思います。作者様も、女子ってのは生きていなければ幸せじゃないみたいな観念が強いみたいなことファンブックで言っていましたし(超意訳です。)本当、アッシュにとっては幸せかもしれませんよ。

 

でも生きててもまた標的にされるとか搾取されるとかそんなことは生きてみないと分からないし、幸せになるか不幸になるかというのも生きてみないと分からないことじゃないですか。どうしてもつらくて4にたいと思うこと、あります。

ここから飛び降りたら楽になれるかなとか生まれてきたくなかったなとか、思ったこともありました。

結果的にいま人生そんなに楽しいことばかりじゃないというか別に楽しいこととかないですしむしろこの国にいたら破滅するなんてこと分かっていますけど、生きててよかったなと思う瞬間は多くはありませんが確かにあります。

その分つらいこともたくさんあります。

 

アッシュは他人の一生分の苦しみをかき集めてもなお抱えきれない苦しみや辛さを幼少期から植え付けられ、奪われる人生だったと思います。

だからこそ生きて自由になった生を謳歌して欲しかった。だってもうこの世から去ってしまうと無じゃないですか。

遺された人間の記憶の中で生き続けるとはいえ・・・・それでいいのか?もちろんこれが幸せなラストだと考える人もいれば、私のようにそうなのかなあと思う人もいると思うんですね。

最期まで自分のことを掛け値なしに心配してくれる友人がいた、それだけで幸福なのかもしれません。そこは本当に納得しているのですが…

どうにもね…生きている人間は誰も死んだことがないので死は怖いと思います。でもアッシュは違った。死が怖くない、でも生き延びるために無茶をし続けて最期は幸せな気持ちで逝く…こう書いてみるとまとまったようなまとまらないような。

 

ずっと思考が支配されてるんですよね。この作品に。純粋に大好きという感情では表せないですが、心の奥底に閉まって大事にしたい作品だなと思います。幸せについて考える時間を持てただけでもこの作品に出会えてよかったなとも。逆につらすぎて寝込んだことを考えるとやっぱり知らなければよかったとも・・・どうなんでしょうね。自分でもよく分からないんです。まだ続きます。